今日のテーマ:
ここではイデアルの扱いについて補足しておくことにする。
まずは前回やり残した補題から。
基礎知識: は 環 のイデアルである、と言われたら、 のなかでは加減算と、 による作用について 閉じていることが保証されている。
逆に、 は のイデアルであることを示せ、と言われたら、 のなかでは加減算と、 による作用について 閉じていることを証明してやればよいわけである。
イデアルが等しいことを示すための常套手段。
が イデアル に含まれることを示せ、 と言われたら、 がそれぞれ に含まれることを示せばよい。 ( は をそれぞれ含むようなイデアルのうち、最小なものだから。)
を示せ、と言われれば と を 上の方法により示すことを考えれば大体うまく行く。
イデアルが等しくないことを示すための常套手段。
「これぞ代数幾何」という方法は
一般にはグレブナ基底というものをつかうのがよい。 そこでは「割り算」と「S多項式」の議論がうまく使われる。