以下、
を体とする。不慣れな

または
と考えてもよい。
定義 1.1

,

を

上の有限次元ベクトル空間、

,

を
それぞれ

,

の基底とする。

,

である。
このとき、形式的な元
を基底とする

次元の

-ベクトル空間を

で書き表し、

と

のテンソル積と呼ぶ。
言い換えれば、

とは形式的な和
の集まりである。
例えば
であれば
の
つの元を基底とするベクトル空間が
である。
定義 1.2

,

を

上の有限次元ベクトル空間、

,

を
それぞれ

,

の基底とする。

と

のテンソル積

が、次のように定義される
この定義に従えば、とくに
であるから、四角で囲う必要がなくなる。
これで、有限次元のベクトル空間のテンソル積については
(基底さえとれば)おしまいである。