代数学III要約 No.3
今日のテーマ:
定義 3.1
の 拡大体
は
上のベクトル空間の構造を持つ。
そこで、
の
-ベクトル空間としての次元のことを
の
上の
拡大次数 といい、
で書き表す。
のとき、
は
の
有限次拡大であると言う。
定理 3.4
体
と、その拡大体
が与えられているとする。
このとき、
の 元で、
上代数的な元同士の和、差、積、商はまた
上代数的である。つまり、
の元で
上代数的なものの全体
は体をなす。
定義 3.5
体
とその拡大体
が与えられているとする。このとき
の元
を
に付け加えてできた体
(言い換えると
と
を含むような
の
部分体のなかで、最小のもの)を
と書く。
(環
との違いに注意。)
命題 3.6
体
とその拡大体
が与えられているとする。このとき
の
代数的な元
について、次のことが成り立つ。
-
を に付け加えてできた体
の元はどれも 上代数的である。
問題 3.1
は
上代数的であることを示しなさい。