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微分積分学基礎 No.4要約

今日のテーマ:微分

定義 4.1   実数 $ a$ を含む区間上で定義された関数 $ f$ にたいして、

$\displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f(x)-f(a)}{x-a}
$

が存在するとき、$ f$$ a$ で微分可能であるという。 極限 $ \lim_{x\to a}\frac{f(x)-f(a)}{x-a} $ のことを $ f'(a)$ と書き、 $ f$$ a$ における微分係数と呼ぶ。

定義 4.2 (ランダウの記号)   $ \lim_{x\to a} \frac{\vert f(x)\vert}{\vert g(x)\vert}=0$ のとき、$ f$$ g$ に比べて 高位の無限小であるといい、 ``$ f(x)=o(g) $ ($ x \to a$ のとき)'' と表記する。

例 4.3   Landau の記法で言えば連続性、微分可能性は 次のように表現される。
  1. $ f$$ a$ で連続であることは、

    $\displaystyle f(x)=f(a)+o(1)
$

    と同値である。
  2. $ f$$ a$ で微分可能であることは、 ある定数 $ c$ に対して、

    $\displaystyle f(x)=f(a)+c(x-a)+ o(x-a)
$

    と同値である。

定義 4.4   $ f$ がある区間の各点で微分可能であるとき、 関数 $ x\mapsto f'(x)$ のことを $ f$ の導関数と呼ぶ。

例 4.5   三角関数の加法定理、指数関数の指数法則、 $ e^x = 1+ x+ o(x)$ を 知識として仮定する。このとき、
  1. $ \sin'= \cos$ , $ \cos'=-\sin$ .
  2. $ (e^x)'= e^x.$
  3. $ (\log(x))'=\frac{1}{x}$



2017-05-15