一般の環においては、素因数分解の一意性が 成り立つとは限らないこと、そのため、既約元と素元の区別が必要なことを 前回説明しました。 既約とは、自分自身がこれ以上非自明な分解をしないことを言い、 素元であるとは、それが分解する数の約数ならば必ず分解された数のいづれかの 約数であることを言うのでした。
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《素元分解環》(2)
今回は前回残した証明の残りを行う。
が成り立つときに言う。
は必ずどこかで止まる。すなわちある があって、
がなりたつ。
と書くことができるが、この書き方は同伴を除いて一意的である。 すなわち、
は の素元 |