行列に基本行列を右から掛けることにより、行列を 変形できるのでした。 右基本変形を駆使することで、行列の逆行列を計算できます。
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行列の基本変形
( の 列 を 倍した行列) | ||
( の 列と 列を入れ替えた行列) |
◎右基本変形
与えられた行列 (正方行列と限らない) にたいし、 基本行列(これは正方行列)を右からいくつかかけることにより、 と同じサイズの新しい行列を作ることができる。 この操作を右基本変形という。
右基本変形は、基本ベクトルの行き先をみることで理解することができる。
というわけで、これらを列基本変形とも言う。
に基本変形を繰り返して に変形せよ。(余力があれば、 の逆行列をもとめよ。)
上の命題 9.1と同様に、 次の命題を証明することができる。
(これらを行基本変形という。)
ということは覚えておくと良い。
左、右基本変形を繰り返すことにより、行列をより簡単な形にしたい。 つぎの方針が考えられる。
どの方針をとっているかを意識することが大事である。
前回は、(方針1)で考えたのであった。 (方針2)は(方針1)と似たようなことになる。 今回は、(方針3)で考えてみよう。
を、両側基本変形の標準形の行列と呼ぶ。
を両側基本変形し、標準形に直しなさい。
を両側基本変形し、標準形に直しなさい。
を両側基本変形し、標準形に直しなさい。