第8回目の主題 :
写像は始集合と終集合との元の多さを比べるのにも 使われる。
◎全射、単射、全単射。
全射、単射、全単射の判定には、 としてどのようなものを 考えているかが大変重要な意味を持つ。
この のことを の逆写像とよぶ。
◎写像と直積の関係。
直積の定義を思い出すと、次のことがわかる。
の元 と同一視される。すなわち、 直積集合 は から への写像全体の集合と同一視できる。
いちいち のコピーなどというのは煩わしいので、 次のような記号を用いるときもある。
と書く場合もある。
別の見方をすれば、集合の族 の直積
は写像の集合(写像空間)の拡張概念だとも言える。
次のことは選択公理と呼ばれる事実である。
◎「ホテルヒルベルト」
一般に、 から への単射が存在することは、 の元のほうが の元よりも「少ない」ことを意味すると考えられる。 の各々の元を「人」、 の各々の元を「ホテルの部屋」に例えると、 単射の存在は一人ひとりが別々の部屋に入れることを意味するからである。 ただし、無限集合においては、「多い」「少ない」の感覚は有限集合とは 少し異なる。
この定義もちょっと間に合わせ的である。(あとで「同値関係」 という概念を導入することによりすこしマシにできる。)
がなりたつ。
つぎの定理は面白いが、証明は少し難しいので集合算についてもう少し述べてから 時間があれば証明することにする。
がなりたつ。
濃度の言葉(とベルンシュタインの定理)を用いると、次のことが分かる