の一般項を求めよ、という問題に対して、A君は次の解答を書いた。 この解答は(大変よいアイディアが使われているが)、 解答としては不十分であって、大幅にその価値を損なっている。 どこを改善すべきだろうか。
ある日とうとうたまりかねた学生は必ず式を 黒板に書いてくれるよう彼に頼みこんだ。 彼もその要求はもっともと思ったので諒承した。
しかしもう翌日には彼はそのことを忘れていた。 彼はいつもの調子でとうとうと講義を進めた。
「よって電場の値 は 分の , 積分することのカール 掛ける ラプラシアン・ファイサブ , カッコ開く....という式になる。 このことは プラス が になるように明白なことだ。」
ここまで講義したとき、彼はふと昨日の学生の要求を思い出したらしい。 マックスウェルはやおら白墨を取り上げると黒板に
と書いて、さらに講義を続けていった。--
ブルーバックス「現代数学小辞典」p.87 より引用。