解答編
に対して 準同型定理を適用すればわかる。
(1) であるとすると、 となる。 すなわち、ある が存在して、
が(16.1)の唯一の解であることがわかる。すなわち、(16.1) を みたす整数 は存在しない。これは矛盾である。 (本問と (2)とを効率よく求めるためには を計算しておけばよい。)
(2)
という関係式が存在するからである。
(3) 以下、行列による略記法を用いよう。わかりにくい場合には 適宜成分ごとに書いてみると良い。
とおくと、
である。
であるから、
(4) の 生成元として , を取ることができる。 その基本関係式は(行列記法を用いて略記すると)
である。 この関係式を簡単にしよう。 (2),(3) により、(あるいは、 で が の 可逆元であることにより、) 上の関係式は
と同値である。 他方
は基本変換の一つであり、上記関係式を で書けば、
であることがわかる。 すなわち、
[本問のキーになるのは、(2)の解答のところの 等式をひとつにまとめた
があって、この式に登場する
の二つの行列は整数係数の逆行列をもつという部分である。 ]