第8回目の主題 :
可換環 上の加群 の元 にたいして、 次のような変換を考えていた。
を考える。
に置き換えたもの を考える。
なる関係式をひとつ見つけてくる。このような関係式で非自明なものが 存在しないならば は自由加群である。もし存在するならば、 (変換1) をくり返して、 としてよい。
のうち、 が で割り切れないものがもしなければ、ここでストップする。 あれば、 と の gcd にたいして、ある を見つけて、
なる関係式を見つけることができる。 を の代わりに採用して、 (1)へ。
上の手順で を定理7.4 にあるように直和分解できるが、 その際の は、補題7.3の (2)で言われるような極大性の条件を満足するとは 限らない。その要求を満たすには次の補題のようなステップが必要になる。 応用上は定理7.4の形で十分なことが多いので詳細は略す。
で与えられているとき、(言い換えると、 のとき、) 命題 7.9 のように を選んで、
のように変換(変換2)を施すと、 の関係式は
であたえられる。