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代数学II要約 No.4
第4回目の主題 :
「群の準同型定理」、「環の準同型定理」については既知であろう。
-加群の準同型定理も全く同様に定式化され、証明される。
それらのもとになるのは次の考え方である。
命題 4.1 (集合の準同型定理)
集合の間の写像
が与えられたとする。このとき、
-
の上のクラスわけ(同値律)が、
により定義される。
(このクラスわけによる
のクラスをここでは
と書こう。)
-
を上記のクラスわけによりクラスわけしたクラスの全体を
と
書くと、
は
なる写像を誘導する。この写像は、(うまく定義されており、)全単射である。
-
は次のように全射、全単射、単射の合成に分解される。
つぎのことに気をつけよう
- 単なる集合の場合に比べて加群の場合には「和、差、スカラー倍」という
構造を考慮に入れる必要がある。
-
が加群の準同型のときには「
によるクラスわけ」は
で完全に制御される。
問題 4.1
を
で「定義」する。
このとき
- これはうまく定義されていて、
-加群の準同型であることをしめしなさい。
- 次の対応表の下段を埋めなさい。(なるべく簡単な形にすること)
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-
によって
はどのようにクラス分けされるか、「クラス分けの
表」を書き上げることによって示しなさい。
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2010-05-20