《多変数関数の連続性と極限(2)》 「写像」と「関数」は同じ意味の言葉ではあるが、ニュアンスとしては 「関数」といえば値集合として数集合のみを許すことが多い。 今日はそんな「関数」に限らずもっと一般の「写像」の連続性も 一緒に議論しよう。詳しくは位相空間論で勉強するはずである。
を満たすときに言う。
が のどの点でも連続であるとき、 は連続であるという。
実際の関数の連続性は、基本的な関数の連続性を組み合わせてだすことがおおい。 基本的な関数自身の連続性はとなると、 これは結局上の定義に戻って証明することになる。
連続写像を組み合わせて新しい写像を作るためには、 幾つかの「退屈な写像」(包含写像、射影など) について連続性を言わなければならない。 ここでそれをやると二度手間になってしまううえに、 位相空間の知識なしには中途半端にしかできないので、 それらはおとなしく位相空間論に任せよう。
◎ ランダウの .
が成り立つとき、
と書いて、 は に比べて無視できる(ほど小さい)という。
と同値である。ただ、 の点で困るから、上の形にしてあるのである。
上の記法を用いると、 が で連続であることは、
と同値である。
※レポート問題
(期限:次の講義の終了時まで。)