がなりたつときにいう。
極限の定義により、上の定義は次のように言い換えられる。
の場合を考慮に加えると、次のような定理がなりたつことがわかる。
(☆)
上の定義で、 は と の距離、 は と の距離であることに注意する。上の定理による連続性の「定義」は 多変数関数や、距離空間のあいだの写像の連続性の定義に そのまま一般化することができる。
上の定理は「定理」ではあるが、 連続性の定義における `` '' の「例外的な扱い」を取り除いてむしろ 自然な形をしている。そこでこの講義ではもっぱら連続性を確かめるには 上の定理の(☆)で判定することにする。
を満たす正の数 の例を挙げ、 実際にそれがなりたつことを確かめなさい。
を満たす正の数 の例を挙げ、 実際にそれがなりたつことを確かめなさい。
(☆)の否定、すなわち、 「 が で連続でない」ことは、 次のように書き表すことができる。
(★) かつ
で定義するとき、 は で連続ではないことを証明しなさい。 ただし、 の での値や、 が周期 の周期関数であることを自由に使って良いものとする。
問題7.1 解答解説。
・ まず補題7.2, 定理7.3 すなわち、 「 がある数 に収束するということと、 がコーシー列であるということは同値である」 を用いて解答するのを初級編としておいておけば良かったかも知れない。
・ 二重矢印 A B は「AならばいつでもBが成り立つ」の意味にしか使わない。
◎ 状況をできるだけ具体的にイメージすることが解答への近道である。 そのためにはいくつか例を挙げてみるのも良い。 (ただし、例だけでは証明にはならないことも知っておくこと。)
問題7.1(1)の解答(初級編)。
はコーシー列なので、ある実数 に収束する。(定理7.3) ところが、仮定により、 であることがわかる。
「収束の定義にでて来る 」として をとると、
がわかる。この より大きい任意の整数 に対して、
すなわち、 がわかる。ゆえに、 として上の , として をとればよい。
問題7.1(1)の解答。背理法で,結論の否定、すなわち
(※) |
(あ) |
上の式(※)の として , として をとることにより、 ある が存在して、
and | (い) |
が結論される。つまり、 は 0 に収束する。
ところが、仮定で、 は 0 に収束しないとしたわけだから、これは 矛盾である。
問題7.1 (2) の解答。 (まず始めに をつくることが肝要。)
(1)のような を一つ選んで
と定義する。 任意の にたいして、 ( の値の如何に関係なく) 上の をとると、 なる任意の整数 にたいして、
となる。すなわち、 . ARRAY(0x890e870)