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微分積分学概論AI試験解答と解説
問題 15.1

とおく。
正の数

と実数

が与えられたとするとき、
をみたす

を一つ挙げ、実際にその

が
上記の性質を満たすことを示しなさい。
(二項定理を証明なしに用いても良い。)
(解答)
と置けば良い。
実際、このとき、
とおいて、
とすると
| |
 |
(あ) |
| |
 |
(い) |
がなりたつ。さらに (あ)から
 |
(う) |
がなりたつ。
これらに注意して
を下のように評価すれば良い。
(解説)
◯
数学では二項定理のさい
のような組合せの記号より
を用いることが多い。その理由は
のような式を扱う際に明らかになる。
◯
上の解答で、
でももちろん構わない。ちょっと泥くさい感じにはなるが。
◯
単に
が連続であるという事実だけならば
-
は連続である。
-
が連続で
も連続ならば
も連続である。
という事実から説明するほうが易しい。
じっさい、(2) を
の場合に適用して
は連続。
同様に
も連続
という具合に論を進めれば良い。
問題 15.2
0
でない実数

が与えられているとする。
このとき、
を満足するような正の実数
の例を (
を用いて)挙げよ。
-
とおく。
が与えられたとするとき、
をみたす
を一つ挙げ、実際にその
が
上記の性質を満たすことを示しなさい。
(解答)
(1)
とおけば良い。じっさい、このとき
なる任意の実数
に
対して、
がなりたち、ゆえに
であるから。
(2)
とおけばよい。 実際、このとき、
とおいて、
とすると
| |
 |
(い) |
| |
 |
(ろ) |
がなりたつ。これらに注意して
を下のように評価すれば良い。
問題 15.3
関数

を


で定める。
このとき

は

で一様連続であることを証明しなさい。
(解答)
まず
であることに注意する。
任意の正の実数
に対して、
正の実数
を
で定める。
このとき、
なる任意の
に対して
ARRAY(0x8e73c50)ARRAY(0x8e73c50)ARRAY(0x8e73c50)
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2008-07-28