今回は小テストである。裏面の問題を解いて、解答用紙に 解答すること。
なお、
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問題 5.1 の答:(1),(2)ともに偽である。なぜなら、命題5.1 を用いて(1),(2) は それぞれ
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と同値である。平方して になる数は に限られ、 それらは有理数ではないから、 は偽である。 また、
生徒 A-I が以下のような主張をしている。これらの主張を数式に翻訳し、 その真偽を理由を挙げて述べなさい。ただし、A,C,D は例題として はじめから解答が書いてある。
(例題)生徒 A は、「実数 はそれがどんなものであっても 以上である」と言った。
生徒 B は 「 以上の実数 が存在する」と言った。
(例題)生徒 C は 「あなたがどんな実数 を一つ持ってきても、わたしはそれより 以上大きい実数 を挙げることができる」と言った。
(例題)生徒 D は 「わたしの知っているある実数 はどんな実数 より 以上大きい」 と言った。
生徒 E は 「あなたがどんな実数 を一つ持ってきても、 わたしは実数 を一つ用意して、 二つの数の和を にできる。」と言った。
生徒 F は 「わたしは実数 を一つ用意して、 あなたがどんな実数 を一つ持ってきても、 二つの数の和が であるようにできる。」と言った。
生徒 G は 「わたしは と という二つの実数を用意して、 あなたがどんな実数 を一つ持ってきても、 であるようにできる」と言った。
(前問までは実数を扱っていたが以下の問題では整数を 扱うことに注意)
次のようなゲームを考えよう。
ゲームは先手、後手の二人で次のような手順で行なわれる。
このとき、
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生徒 H は、「このゲームで、先手が1手目にどんな整数 を言っても、 後手がへまをすれば、先手が勝つことがあり得ます。」 と言った。
生徒 I は、「このゲームは後手がうまくやれば必ず後手の勝ちですね。」 と言った。
上の諸問題は若干気が利いていない気もする。そこで、 各自が気の利いた , に関するレベル2かレベル3相当の問題 を作成し、 解答例を作ってみること。 これは次回の小演習の課題とする予定であるが、 いきなりその場では時間が少なくて作れないかも知れないので、 宿題として次回までに案を練っておくことをお勧めする。
当然各人全く違った問題を作成することを期待している。
出席番号、名前:
主張者 | 数式による翻訳 | 真偽 | 理由 |
A(例) | 偽 | も実数だが 以上ではない。 | |
B | |||
C(例) | 真 | あなたの に対して生徒 は を用意すれば良い。 | |
D(例) | 偽 | そのような があったとすると、あなたが として をとると矛盾が生じる。 | |
E | |||
F | |||
G | |||
H | |||
I |
出席番号、名前:解答例0000 高知大学 太郎左衛門
主張者 | 数式による翻訳 | 真偽 | 理由 |
A(例) | 偽 | も実数だが 以上ではない。 | |
B | 真 | がその例である。 | |
C(例) | 真 | あなたの に対して 生徒 C は を用意すれば良い。 | |
D(例) | 偽 | そのような があったとすると、あなたが として をとると矛盾が生じる。 | |
E | 真 | あなたの に対して 生徒 E は とすれば良い。 | |
F | 偽 | そのような があったとするとあなたが にとると矛盾が生じる。 | |
G | 真 | G が と決めれば、 どのような に対しても である。 | |
H | 真 | 先手の に対して後手が に選んだとしよう。 このとき先手は を選べば良い。 | |
I | 真 | 先手の に対して後手が に選べば は整数にならず先手が としてどんな整数を選んでも負けである。 |