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日本語技法 No.7
前回の小テスト問題の解答と、考え方、解答の書き方を解説し、 前半のまとめとしよう。
[前回の問題] 写像
が与えられているとする。
,
とするとき、
はいつでも正しいだろうか。正しい場合には証明し、 正しくない場合には具体的な反例を挙げよ。
アイディアを得るためには、 例を駆使したり、たとえ話を考えたりする。 そのさい、必ずしも論理的である必要はない。
良いアイディアが浮かんだら、今度は論理の活躍する番である。 一歩一歩着実に確かめるのが良い。
アイディアが浮かばない場合などに、問題を「論理記号」 などの記号で全部書いてしまうのが 有効な場合もある(「和文数訳」)。問題が整理されて見やすくなるからだ。
論理がしっかりしたら、つぎに、それを他人にうまく説明するのには どうすれば良いかを考える。
「証明」は「道案内」に似ている。出発点は 既存の知識であり、到達点は定理の主張である。その見方からすると、
アイディアを得るのは、目的地への道筋を あれこれ思案することにあたる。 そのさい、必ずしもそれらの道筋を実際に歩いてみる必要はない。
道筋が決まったら、今度は実際の案内の番である。 一歩一歩着実に確かめるのが良い。(思考のように「ワープ」するわけにはいかない。)
ちょっと記憶があやふやになったような場合には、 筋の名前を地図で確認することが有効な場合がある。
案内を確実にするためには、相手にわかりやすく説明しながら いくのがよい。そうすれば、相手が不安にならずにすむし、同じ箇所を 二度案内する必要もなくなる。
問題 7.1
写像
が与えられているとする。
とするとき、
はいつでも正しいだろうか。正しい場合には証明し、 正しくない場合には具体的な反例を挙げよ。
2006-11-21