今日のテーマ
のとき、 の元は と書くことができ、それらの和、差、積、商の公式は という関係式だけから書き下すことができるのであった。 もっと一般に、代数方程式を満たす元を体に「付け加える」ことができる。 (補題 3.1,定理 3.1)それには、多項式環をうまく用いる。
ついでに環とイデアルの定義を思い出しておこう。詳しくは代数 Iの講義を 復習すること。
で決まる。
は環であって、 の における剰余類(クラス)を と書くと、 は を満足する。 さらに、 が 上既約 (それ以上 上の多項式の積に分解できない)ならば、この環 は実は体である。
をみたすもの のうち次数が最小のものを、 の 上の最小多項式と呼ぶ。
つぎの定理は、「方程式の解を付け加えること」が 形式的にはどのようなことを意味するかを説明する。