部分群
群の部分群とは、部分集合であって群になっているもののことである。
ただし、部分群の掛け算はもとの群の掛け算と一致しなければならない。
部分群の定義に入る前に、群の定義から直ちに導かれる 性質についていくつか述べてみよう。 以下では の演算 を単に と書くことにする。
が成り立つ。すなわち4つの元のかけ算は の順番のみに依り、かけ算の 順番には依らない。(この積のことを普通単に と書く) (もっとたくさんの元の積についても同様のことが成り立つ。)
(単位元), | ||
さて、本題に入る。部分群の正確な定義は次のようになる。
群 が与えられているとする。 の部分集合 が の部分群であるとは、次の条件を満たすときに言う。
(0)掛け算 を に制限すると、これは に値を持つ。すなわち、次のような写像が誘導される。
(1) は 群である。
条件 (0) は次のように言い換えても良い。
(0 ) を から任意に取ってくると、いつでも は の元である。
次の集合はそれぞれ の部分群である。
のどれかである。(もちろん、 は の部分群になっている。)
※レポート問題
次の中から一問を選んで、レポートとして提出しなさい。
(期限:次の講義の終了時まで。)