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代数学 I No.12要約
《環の直積分解・105減算》
一つの環を環の直積に分解すると楽なことがある。
環を直積分解するときには、対応する射影を求めるのがポイントになる。
定義 12.1
は環であるとする。このとき、
の環としての直積
とは、デカルト積集合
の上に、
次のような演算を定義したものである。
と
の環としての直積を、普通
と書く。
環の直積分解においては、二つの基本的な元が重要な役割を果たす。
上の補題により、環を直積分解したいときには、
★ を満たす
元 を探せばいいことがわかる。 のことを
(直積分解に対応する)射影と呼ぶ。
※三つの環
の直積も二つの場合と同様に定義される。
環
は
と
同型である。4つ以上でも同様。
※レポート問題
つぎのうち一問を選択して解きなさい。
(期限:次の講義の終了時まで。)
- (I).
- で割ると 余り、 で割ると 余り、 で割ると
余るような整数 の例を一つ求めよ(途中の計算はある程度省略してよい。
ただし方法は書いておくこと。)
コンピュータを用いた場合には、
どのような言語(例えばUBASIC,mupad など)を用いたのかを明記すること。
(可能ならば、プログラムを印刷したものを解答につけるともっとよい。)
- (II).
- で割ると 余り、 で割ると 余るような
の
元 の例を一つ求めよ、。
- (III).
- は、そのうちのどの二つも相異なるような複素数とし、
の元 を
で割ったときの
余りがそれぞれ
であったとする。このとき、 を
で割った余りを求めよ。(答えはある程度きれいな形にしておけば
無理に展開しなくてもよい。)
平成18年1月18日