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代数学I特論要約 No.3
今日のテーマ
体 上の線型代数、
とくに、行列、その和、差、積、行列式、線型方程式の解法(掃き出し法、
クラメールの公式)などは
や
上の場合と全く同様に扱える。
例えば
上の行列
の逆行列を求めてみよう。通常と同様に、それは
で与えられる。注意せねばならないことは、
での の逆元は
であるということである。すなわち
である。
体 上の多項式を考えることもできる。
上の( を変数とする)一変数多項式の全体は環をなし、それを と書く。
多項式の既約性なども
上のものと同様に定義される。
補題 3.1
上の 一変数多項式
が二次式もしくは三次式であるとき、
が (
上の多項式として)既約であるための必要十分条件は、
となる元
が存在することである。
問題 3.1
上の行列
の行列式と逆行列を求めなさい。
問題 3.2
以上の素数
を適当に選んで、
上既約な3次式の例を一つ挙げなさい。
理由も忘れずに書くこと。
平成16年10月18日